吃音

【体験談】吃音症|言わなければならない事ほど言葉がつまる・出てこない

こんにちは、ぽりんです。

今回は実体験から書く、「言わなければいけない言葉ほど出てこない」について書いていきたいと思います。

事象【実体験】

事象1

接客業のバイトをしていた時。違う店舗に行かなくてはならなくなりました。初めて行った時、裏口が分からずそこの従業員であろう男の人に、声をかけました。正直、声を掛ける前から吃りそうだなという予感はしていました。だけど、聞かないと分からないし遅刻するわけにもいかないので当たって砕けろの精神で話しかけました。

「毎週○曜日こちらの店舗で研修させていただく者なのですが、入り口の場所を教えてもらえませんか?」

こう聞く予定でした。

実際「毎週○曜日こちらの店舗で研修させていただく者なのですが」

ここまでは言えました。

しかし私の場合、あ行・か行が特に苦手なので「入り口の場所を教えてもらえませんか?」

これが出てきませんでした。

今考えれば言葉が出てこなかった時点で一息ついて「どこから入ればいいですか?」とか頭の言葉を変えて聞けばよかったんじゃん。。。って思います。

だけど、その時は新店舗に行く緊張感と吃るかもしれないと予感していたための恐怖感から対応できず。ただただ言葉が出てこないことに焦ってしまい、「毎週○曜日こちらの店舗で研修させていただく者なのですが」の後の言葉をしばらく発することができませんでした。

 

事象2

これも同じ接客業でのこと。研修に行っていたので接客のロールプレイングをやることになりました。しかもよく知らない複数人の前で(吃音者には苦手な状況かと思います)。

とりあえず問題なく終えたものの、トレーナーの方から指摘が。

発声練習をしましょうということになり、何度も何度も「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」を繰り返すようにと。OKが出るまで止めてはくれません。

もちろん接客業ならきっと誰もがやっていることだと思います。そしてトレーナーの方にも自分が吃音を持っているとは伝えていなかったので別に誰も悪いわけではないです。

ただ私からしたら「いらっしゃいませ」も「ありがとうございました」も苦手な「あ行」なのです。

きちんと言わなければと思えば思うほど、何故か発音できないのです。だから接客中とかロールプレイングでは「らっしゃいませ」「りがとうございました」など言葉の2音目から発音することで対応していました。

だけど発声練習でやはりそこを指摘され、「頭の言葉をはっきりと」と言われてしまい、その場はなんとかOKが出たものの、精神的には苦しい思いをしましたし、これを続けていくのは私には厳しいものがあると思いました。

なぜそうなってしまうのか

事象1について

聞かなければ入れないし遅刻してしまうと、自分の中で「言わなくてはならないこと」になっているからだと思います。プレッシャーになっているんですね。

プレッシャーを感じるくま

 

例えばですけど、私は伝言も苦手です。

相手に正確に伝えられる自信がないからです。特に仕事となれば一語一句が重要だったりしますよね。

きちんと正確に伝えたい気はあるんです。だけど吃ってしまうかもしれない、そしたら正確に理解してもらえないかもしれない、だからといって吃らないように違う言葉に変換するのも違う意味に伝わってしまったら怖い。

だから伝言は「必ず正確に伝えなくてはいけない」プレッシャー

事象1については伝言と同じように、「必ず言わなくてはならないというプレッシャー」が反対に吃る理由なのだと私自身、感じています。

事象2について

これは「意識して言葉を発さなければならないから」です。

事象1の「言わなければならない」に通じますが、意識しすぎると無駄に力が入り発音できないのです。

言葉が出ない女の子

 

苦手な行であれば特にそうです。

私は普通に話していてもあ行、か行の単語が出てくると、必ずと言っていいほど言葉に詰まります。勝手に自分の中で意識してしまっているからです。

だからあえて、その単語から一度気をそらして力を抜き、どうでもいいようにふわっと発音します。もしくは同じ意味の違う言葉に変換するとか。でもどうしてもその言葉でしか表現できない時は、その単語の前に「あ~」とか「えっと」といった言葉を置きます。

それで大体、吃りや言葉が出てこないといったことは回避できています。

ぽりん
ぽりん
でも正直、話しながらこの作業をするのが疲れてしまう時もあります・・・

相手の反応と自分の気持ち

事象1では言葉をしばらく発することができなかったので、明らかに変な間が15秒ほど続いたと思います。でも話しかけた男の人は特に何を言うわけでも不思議がるわけでもなく、ただそこに立っていた記憶があります。

何も反応しないというのは、私にとってはありがたかったです。ここで不思議がられたり、早くしてと急かす態度を取られたりすると、それもプレッシャーとなって余計に言葉が出てこなくなります。

そして何より傷つくんですよね。何も反応されなくても「言葉が出なかった」「変な間ができた、どう思っただろうか」とか思ってしまい、けっこう落ち込みます。自分の中で思い出したくない光景というか、しばらく自分の中にこびりついて取れないというか、全てのやる気を奪うような。

落ち込む女の子
ぽりん
ぽりん
「傷ついた、悲しい、泣く」とかの感情じゃなくて、もっと深い複雑な気持ち。

でも子供の頃はよく泣いてました。子供って残酷だから悪気なしに思ったこと言っちゃいますよね。よく「変なの」とか「早く言えよ」って言われたりしました。真似されさりなんか日常茶飯事だし。

ぽりん
ぽりん
それでも次の瞬間にはケロッと一緒に遊んでたりしたから不思議です。

愛犬ふっか
愛犬ふっか
ある意味強く生きてたのかもw

まとめ

吃音症は精神状態に大きく左右されると思います。

吃音の度合いや症状は人それぞれなので一概には言えませんが、

私の場合であれば、事象1も事象2も気心の知れた相手で緊張しないような状況の中でなら、大した問題ではないのです。

そう考えると、気にしないとか、吃ろうがなんだろうがどうでもいいとか、そういう開き直りの精神を持つことで上手く吃音と付き合っていけるのかなと思っています。 

愛犬ふっか
愛犬ふっか
趣味とかで自分のモチベーション上げるとか、自分でやりやすい空気作るとかも有効かも。

まあ、そうは分かってはいても、なかなか難しいのが現実なんですけどね(´・ω・`)

でもこのマインドを知っていれば、きっとどこかで役立つときが来るはずです。

こんな時に聴きたいジャニーズソング

  • ジャニーズWEST「証拠」:シングル
  • ジャニーズWEST「ANS」:シングル「証拠」初回盤B 収録
  • ジャニーズWEST「間違っちゃいない。」:シングル「証拠」初回盤B 収録
  • ジャニーズWEST「はんぶんこ」:シングル「証拠」通常盤 収録
  • Sexy Zone「HIKARI」:アルバム「POP×STEP!?」初回盤A、初回盤B、通常盤

なんだかジャニーズWEST祭りになってしまいましたが、ちょうど最近、応援歌のような曲が発売されて頑張りたい時に聴いているので。

「証拠」と「ANS」は吹っ切りたい時にオススメです(*´∀`*)

「間違っちゃいない。」「はんぶんこ」はそっと寄り添ってくれるような曲かなと。

「HIKARI」は歌詞にうるっと来ちゃう。でも明るいメロディが元気をくれる曲かなと思っています。

落ち込んだときとか、頑張りたい時に是非聴いてみてくださいね(*´∀`*)

最後に

吃音を周りの人に打ち明けることができないって人も多いと思います。

私も実際にそうでした。

「吃音をコンプレックスに感じて生きてきた、生きづらいんだ」と親に打ち明けたのは大学卒業間近でした。

それまでは幼稚園の頃に「どうして自分はみんなと同じようにお話できないの?」

と母に聞いて依頼、吃音のことについて話してきませんでした。

打ち明けた時に「何も言わないから治ったんだと思ってた」って言われたくらいです。(親の前ではリラックスしているし、自分のペースで話せるし、吃りそうになれば言い換えることもできるから)

それから親には「こういうことが辛い、しんどい」と話せるようになって

誰かに聞いてもらえることで気持ちが楽になる事があるし

苦手なことは頼めばいいんだなと。

全部を自分1人で頑張らないで

頼ってもいい人には、頼れるところは頼ろうって思えるようになりました。

どうしても自分で頑張らなければならない場面もあります。

それでも少しだけ、気持ちが楽になりました。

 

だからもし少し前の私みたいに、誰にも言えないでいる

理解してもらえないという中で気持ちが苦しい状況にあるのなら

是非コメントしてきてください。お話を聞くことくらいはできます。

そういうのって知ってるけど知らないくらいの人の方が話しやすいのではないでしょうか?

話すことで楽になったり、自分はどうしたいのか、分かったりしますよ。

聞いたことはもちろん誰にも話しませんし、人目に触れることもありません。

お問い合わせからでもTwitterのDMからでも大丈夫です。

よかったらご利用ください(*´ω`*)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

クレカがなかったことでジャニオタ人生損してた話